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HIVを服薬治療している人は注意、ジスロマックと併用できない薬

ジスロマックは単独で服用する分には、副作用が出る恐れが低くて安全な薬です。ただし、一部の医薬品とジスロマックを併用すると、重大な副作用が出る恐れがあるので注意が必要です。ジスロマックと一緒に飲むことができない、または注意が必要な併用禁忌の薬にメシル酸ネルフィナビルが含まれます。メシル酸ネルフィナビルとは錠剤タイプの飲み薬で、ビラセプト錠の名称で販売されています。

ビラセプト錠(メシル酸ネルフィナビル)とはHIVウィルスが体内で増殖をするのを防ぐための薬で、他の治療薬と併用することでHIVの発症予防のために使用されます。メシル酸ネルフィナビルはプロテアーゼ阻害剤で、HIV治療に使用可能な5種類の治療薬のひとつです。

ビラセプト錠(メシル酸ネルフィナビル)とジスロマックやアジーなどを一緒に飲むと、機序不明ですがアジスロマイシンの血中濃度が上昇することが報告されています。アジスロマイシンの血中濃度が高まることで重い副作用が出てしまう恐れがあるので、ビラセプト錠はジスロマックの併用禁忌薬です。

ジスロマックはメシル酸ネルフィナビル以外にも、制酸剤(胃薬)・ワルファリン(抗凝血剤)・シクロスポリン(免疫抑制剤)・ジゴキシン(心疾患の治療薬)と併用することができません。これらの薬で副作用が出た場合には、医師の判断により一時的に量を減らしたり中断をする場合があります。メシル酸ネルフィナビルについては治療を開始したら以後は毎回欠かさずに飲み続けなければならない薬なので、特に注意が必要です。

メシル酸ネルフィナビルはHIVウィルスの増殖を抑えることで発症予防の効果がありますが、体内のウィルスを完全に排除することができません。もしも治療の途中に1回でも服用を中断するとHIVウィルスが薬に対して耐性を持ってしまい、以後は効かなくなってしまう危険性があります。HIV治療に使用可能な他の種類の薬はプロテアーゼ阻害剤以外では、核酸系逆転写酵素阻害剤・非核酸系逆転写酵素阻害剤・インテグラーゼ阻害剤・侵入阻害薬の4種類しか存在しません。何らかの理由でメシル酸ネルフィナビルの服用を1回でも中断してウィルスが耐性を持つと、以後のHIV治療に使用可能な薬の選択肢が狭まってしまうことになります。HIVに感染して症状を抑えるための薬(抗HIV薬)を服用している方は、自分で勝手に判断してジスロマックやアジーを飲まないように注意しましょう。